のんchan

息子のままで、女子になるののんchanのレビュー・感想・評価

息子のままで、女子になる(2021年製作の映画)
3.7
相互フォローのtaominicocoさんの知人が撮影しているとのことで鑑賞‼️

撮影当時25歳の畑島楓(戸籍上は畑島ケンセイ)さんは慶應義塾大学大学院を卒業し、日建設計で建築家としてキャリアをスタートさせたまでをカメラが捉えたドキュメンタリー‼️

8歳の時に建築家になりたい❗️と文集に書いた通りに努力を続け、立派な社会人となったが、それまでの内面の苦労はどれほどだったか...

まだ小さい頃、姉の洋服👗を着て髪を束ねた時、父親から「女々しい、オカマか?男らしくしろ!」と言われた事がずーっと心を縛っているし、今でもまだ父親が怖いのが真実。

父親が顔出しで出演してくれているのは良かった。表情は複雑なものの「トランスジェンダーを否定はしない」とハッキリと言っていた。

冒頭、カメラを向けられて語るのは「ジェンダーは自分が何者であるか?セクシャリティーは誰を好きになるか?誰と恋愛するか?ってこと」と答える。
私は横顔よりも正面からの顔がより美しいと思えた✨そして声が自然で女性と変わらないと思った。
でも喉仏を奥に引っ込めて話しているとは...難儀な話😔

大学在学中に見掛けの性別を変えた。それは教授がとてもラフな方で、無理に意識せずいられたのが良かった様子。私はこのドキュメンタリーの中では教授が1番正直で自然だと思った✨

はるな愛とマイケル富岡の司会する『ビューティーコンテスト』に出場する場面もある。審査員のカルーセル麻紀に踊りのことをシビアに言われていたけど(ごめんなさい、踊り目線の私も同意見でした)それもStep upの中の1つ。

トランスジェンダーの方は正直お金が掛かるな〜と感じた。ホルモン注射や錠剤(胸が大きくなったり肌のキメが細かくなるらしい)だけで済むわけないし。

楓さんは父親にも認めてもらえる女性建築家として働き出したわけで、もう戸籍の事は許してもらえるだろう...本人は手術をして、女性の身体になりきりたいと切に希望しているので。

トランスジェンダーだからでなく、誰でもが本当に人それぞれの価値観を持って、自由に伸び伸び生きられる世界になって欲しい。見掛けだけでの判断や固定観念は少しづつでも変化して来てるだろうけど...まだまだ。

このドキュメンタリーを観て1人でも変化を認識出来る人が増えたら良い機会になると思う。

ラスト近くに、はるな愛と2人での対談がある。はるな愛はトランスジェンダーを公にオープンにした功績者だと思う。言う事が一貫しているし『ミス・インターナショナル・クイーン 2009』に優勝しただけある、相当な苦労人。
一々納得する言葉だった。楓さんも涙していたけど、話せて良かったと思う。これからもイキイキと頑張っていって欲しい✨
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