バナバナ

幸せは、ここにあるのバナバナのレビュー・感想・評価

幸せは、ここにある(2021年製作の映画)
4.0
最近には珍しい、ハートフルなホームドラマ。

ベテランコメディ作家のチャーリー・バーンツは、自分の名前の冠番組を未だ持っている。
自分の番組では、下品な下ネタは禁止だ。
プロデューサーも、若い放送作家よりも、チャーリーのセンスの方を立ててくれている。
しかしチャーリーは、自分で認知症の様な症状を自覚していたのだった…。

そこへ、エマという、クラブや路上で歌のパフォーマンスをしている、40歳前後の元気な黒人女性と知り合う。
エマはとある事でチャーリーにお金を借りてしまったので、少しずつお金を返しに来る中で、チャーリーと気が合い、交流していく。

チャーリーはユダヤ人で、娘の養女(たぶん中国人)がユダヤ教の12歳の成人式「バット・ミツバ」を行うので、エマも誘う。
娘の養女は血が繋がっていないのに、ユーモアのセンスがあり、チャーリーを慕っているが、どうも娘とチャーリーの間にはわだかまりがありそう。

普通欧米人は、成人したら家庭は独立しているからと、親が年老いると施設に入るのが普通だが、その中でもユダヤ人は家族の絆が強いので、割と家族でケアする事も多い様に思うのだが、
チャーリーはある事が理由で娘と確執があり、家族に自分の病状のことが言えない。
そこに陽気なエマが、家族の懸け橋になってくれるのだった。

このエマ役のティファニー・ヘディッシュが、本当に肝っ玉母さん的な、情が深い世話焼きタイプに見えるので、
アメリカであろうが、他人にこんなに優しい人いそう…と思わせてくれる。

私は映画でビリー・クリスタルを見るのは『恋人たちの予感』以来ではないか、と思うくらい久方ぶりだったのだが、
もう彼も70代だろうが、良い作品出ているところを見れて嬉しかったです。
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