回想シーンでご飯3杯いける

かそけきサンカヨウの回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

かそけきサンカヨウ(2021年製作の映画)
3.0
窪美澄の短編小説を映画化。幼い頃に母が家を出て、父娘の2人で暮らす家庭に、父の再婚相手と幼い連れ子がやってきて、新しい生活が始まる、、、というストーリー。

監督は今泉力哉。淡々とした語り口から登場人物の心情を描き出していく手法は彼のスタイルであるが、本作は原作がそうなのか、登場人物に人間臭さが無く、恐ろしく静かな会話が続く。

主人公の両親が揃ってクリエイター系の仕事に就いている日本映画は珍しく、とても良いと思うのだ。ただ、2人共血の通っていない人間に見えてしまうほど淡々としていて、ちょっと面食らってしまった。ゴールデンウィークで世界中の映画を観ていたから、比較として本作の純日本的な佇まいが地味に思えてしまったのかもしれない。