かずぽん

キャメラを止めるな!のかずぽんのレビュー・感想・評価

キャメラを止めるな!(2022年製作の映画)
3.0
監督・脚本:ミシェル・アザナヴィシウス(2022年・仏・111分)
フランス版原題:Coupez!
英題:Final Cut

オリジナルは2018年の日本映画。「オモシロイ!」と話題になった反面「少しも笑えなかった」という人も沢山いた奇妙なヒット作品。
ただ、ご注意申し上げたいのは、この映画、前半と後半の二重構造になっているのです。ですから、前半だけを観て「何、これ!?」と放り出さないでください。オリジナルの日本公開時のキャッチフレーズは「最後まで席を立つな。この映画は二度始まる」でした。これ以上の説明は、かえってネタバレになってしまうので、とりあえずご覧ください。
私はオリジナルを観てけっこうウケた方なので、両者の違いを観比べながらの鑑賞でした。概ね内容は同じ。忠実に再現されていたと思います。

冒頭、いきなりゾンビ映画の撮影シーン。うん、うん。こういう始まり方だったよね。と思いつつ、違和感なのは劇中のカメラマンの名前がヒグラシだったこと。他にもケンとかナツミとかチナツとか・・・?
これは、(劇中設定の)日本人プロデューサーのマダム・マツダ(竹原芳子)が、役名などすべてを原作に忠実にと要望したらしいのですが、
私、オリジナルの登場人物の名前で憶えていたのは、ヒグラシという監督の名前だけでした。でも、チナツなんていたっけ?
ラスト。主演女優が血だらけの姿で、血で描かれた五芒星の中に立ち、空を見上げるシーンは記憶にありました。勿論、この直前のシーン、人間ピラミッドも。
それで面白かったかどうかですが、オリジナルの同じシーンを思い浮かべながら脳内で比べる作業は楽しいですが、オリジナルを初めて観た時のインパクトはありません。既にあらすじも結末も知っているのですから、仕方ないでしょう。
だから、オリジナルを楽しめなかった方には、本作もやはりダメかもとお伝えしておきます。興味のある方は、ご覧になってみてください。

劇中、ナツミ役で出演のベレニス・ベジョは、ミシェル・アザナヴィシウス監督の奥様だそうです。
旧芸名どんぐりさんだった竹原芳子さんも出演しています。フランス人にもインパクトを与えたでしょうか?聞いてみたい。
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