公開当時話題になっていたので鑑賞。
PATHE!、sbs。
【嘘か誠か】
うん、こちらも幻想的。
冒頭始まった瞬間は、画面の綺麗さに度肝を抜いたもの。どこまでが実話なのかはわからないけど、バルトロメアとの絡みはものすごく濃厚。この二人の愛がペストで引き裂かれる悲劇かと思ったけど、そんなイチャラブ映画でもなかった。
物語の主軸はベネデッタが修道院長になったこと。それになる経緯に関係する彼女の供述の真偽。初めは唐突に始まるベネデッタの中の幻想風景シーンに対して、現代的な演出でいいとは思ったが、次第に流れが幻想的なものになってきて、それにあの人がペストになって燃やされたりなんてことがあって、話はもう盛り盛り。
ベネデッタの結局のところ真実は宙吊りにされたまま終わった気がした。でも、実話としては、あの街はペストにならなかったという文字が最後に並んだし、ベネデッタはホンモノのキリストの恋人だったってことなんだろう。
しっかりR18でエログロは突き抜かれてると思う、思い切っている、事件の全容がちょっとわかりづらくて、事実を見守ったものの、ストーリーがちょっともやっとした、初めは現代映画を見ている気でいたが、見終える頃には、パゾリーニの映画を見ていたのか、というような感覚に陥った。
色々極まってはいたと思うけど、バルトロメアに自身の目を鏡として差し出すベネデッタは好きだった、ということでこの評価。