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ベネデッタのotomのレビュー・感想・評価

ベネデッタ(2021年製作の映画)
5.0
聖女と狂言師の側面を併せ持つ鑑賞者的イメージも、ヤバめな神がかりのとこも含めて世俗的な考えからは超越してる一個体な模様。欺く事すらも神の御業って事で、ぼかされた神秘の真偽を演出的に上手い事操りつつ、あくまで描くのはブレない圧倒的な信仰心の力強さと、対極のリアリストって云う組み合わせの無理かつ難しい人間描写をきっちり映画にするヴァーホーヴェン。で、何がなんでも出してくるお得意の汚物系に『苦悩の梨』、エロに聖像玩具に露骨に痛いのにとやりたい放題で凄いわー。最後に天国入りを約束されたか、ジト〜っとした目のシャーロット・ランプリングは最初から最後まで良い演技。『嘘ばかりだな』vs嘘も方便が激しく闘う傑作。
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