eiganoTOKO

復讐者たちのeiganoTOKOのネタバレレビュー・内容・結末

復讐者たち(2020年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

ホロコースト、ユダヤ人大虐殺はどの角度から何度見ても無理すぎる鬼畜の所業。
しかし、恐ろしいのはナチス党員だけではなく、選挙でヒトラーを、彼らを勝たせたドイツ国民である。そして知っていたのに、知らないふりをした一般人である。
あれ、これ日本の大日本帝国の背景もかなり一緒じゃね?、とか一瞬頭をよぎるが、わきに置いとく。

とりあえず、ナチスやべー、ドイツ市民もやべー、戦後もユダヤ人が生きる場所ねーってことでナチスの残党殺しはわっしょいしときます。
戦時中のユダヤ人大量殺人はOKで、終戦後の殺人鬼への復讐がだめな理由が、ごめん見当たらない。というわけで、ナチス残党狩りガンガン行こうぜ。
と思ってたら、「国家には国家を」をスローガンに掲げるドイツ市民600万人をターゲットにしたナカムという団体の登場。
これはどうなんだろってまた正しい自分が一瞬頭をよぎるが、パレスチナ人を大虐殺し、土地を奪って支配し、いまも爆弾落としまくりのイスラエル国家のやばさを考えると、ここで殺っとくべきだったかも。復讐としては成り立つから。
まあ、人の死にうんざりしてたユダヤ人だってそんなことやりたくはないがな…
という切なさ。

冷静に考えると、二枚舌外交でパレスチナとイスラエルの対立に手を貸したイギリスや、勝手に国家の樹立をパレスチナに許可した国連はろくでなし度が高い。
それなのに、命をかけてせめて復讐にトライしたナカムのリーダーを逮捕するイギリスにむかっぴした。
イギリス人、なんなのおまえら。おまえらのせいでパレスチナ人はたくさん死んでんだけど⁈ってど詰めしたくなるラストでした。
みんななかよくして…

他のユーザーの感想・評価

復讐をしてもしなくても 大切な人は帰ってこないので 復讐した方がスッキリするんじゃないかな
nekoneko

nekonekoの感想・評価

3.4
主演俳優が「名もなき生涯」のアウグスト・ディールと言う事で観てみました

わぁ…コレは重い
実話ベースの史実に驚かされます

ホロコーストから生き延びた一人のユダヤ人男性👨が妻子を殺されたことを知って復讐に燃えるヒューマンサスペンス

アウグスト・ディールの喪失感と憎悪に満ちた渾身の演技にはココロ震えます

組織の復讐計画に関わっていく彼が最後の最後に選んだ究極の「復讐」とは!?

イスラエル建国
ユダヤ人によるドイツへの報復活動といった他作品とは違った問題提起の作品

やられたらやり返す
目には目を 歯には歯を……

現代を生きる私達にも投げかける…考えさせられる作品

…しかしながら全体を通して…もたっとした印象が残ってしまい数字が伸び悩みました……

📎ベストムービー更新🆙しました
MikuOshika

MikuOshikaの感想・評価

3.5
擦りに擦られたアウシュビッツ、ホロコースト、ナチスの迫害。
今作は戦後のホロコーストを生き延びたユダヤ人、妻や子を亡くした者たちの復讐心沸りドイツ人大量殺害を計画し実行しようとするまでのお話。
未遂に終わった計画とはいえ
ねりにねられた計画でとてつもない時間を要したPLAN A。
復讐とは一体なんなのか
というシンプルな疑問と結末の答え。
もしこの計画が予定通り行われていたら
抑えきれない怒りと悲しみを復讐することでおさまるのか
これからの未来がある子供達まで犠牲にできるはずもなく
そして誰も救われない。

イングロリアスバスターズやソルトに出演していたアウグストディールさん目当てに
鑑賞しましたが重すぎた。
息が詰まる時代と歴史。
ten

tenの感想・評価

2.9
希望の話が辛い。それを利用されていたのは知っているけれども。中にいた人にそう語られると、希望って何なんだ、と思ってしまう。
そういう計画があったんだなーという勉強にはなった映画。しかしながら「600万人には600万人を」の台詞に凄い違和感を抱いてしまい、以降集中できなかった。ニュルンベルグ裁判前の1945年に、この数字を認識してる人、ドイツ内にいたんだろうか。
taazan

taazanの感想・評価

3.5
ホロコーストを生き延びても、家族を失った深い悲しみの中で生き続けなければいけない。
哀しみと怒りの矛先は、もちろんSSや虐殺に加担した人達なんだろうけど、ナカムの対象は全ドイツ人。

『いい人生を送ること』それが主人公の復讐。そんな考え方に至るまで苦しかったんだろうなぁ。
「長年の苦しみ 繰り返さない 目には目を 600万人には600万人を」

良心と耐え難い復讐心の二重スパイ、その狭間で苦悶する葛藤。

「想像してみてくれ
 あなたの兄弟 姉妹 両親 子供たち
 何の罪もないのに殺されたらどうする?
 さあ自問してくれ どうするのかと――」

幸せに暮らすことが最大の復讐。

計画を阻止しようとしたのがパレスチナのユダヤ軍事組織ハガナーだったというのは意外だった。

そしてラストシーンで、おそらく実際にNAKAMのメンバーだった人たちの平穏な、しかし年老いても目の奥に強い意志を持った、現在の姿が当時の写真とともに映し出され、涙が溢れそうになった。

2023-63/字幕
Muttu

Muttuの感想・評価

3.5
登場人物たちの抑制された表情の中に、極限の苦しさや悲しみに耐えた人が持つ「暗さ」が表れていたように思う。
復讐には様々な形がある。
MaIKo

MaIKoの感想・評価

3.6
過去観賞作品。
1年以上前に大量に映画見ていた時期でレビュー忘れ。
(いったん記録だけ)
「復讐者たち」の感想・評価を全て見る

eiganoTOKOさんが書いた他の作品のレビュー

ホワイト・ボイス(2018年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

陳腐な絵面で全然期待してなかったんだけど、アジア系、有色人種、貧困層が労働組合作ってストライキはじめるあたりから骨太かしら…と落ち着いてみてたら、いきなりのウマ人間で爆笑。
単なる黒人差別やめろ的なも
>>続きを読む

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ちょっと期待しすぎてしまったかも。

良かった点は家族主義をぎりぎり切断するラスト。
娘が生まれて残念がるような父親の家族観の強制に反抗した娘のエブリンもまた、アジア系移民としての家族観をジョイがパン
>>続きを読む

秋津温泉(1962年製作の映画)

1.0

このレビューはネタバレを含みます

しち面倒くさいこじらせおじさんの世話し続けるの意味わかんないし、周作が登場するたびに気持ちが追い詰められた…
もうこないで…
絵面が美し過ぎるだめんずうぉ〜か〜かよ

ワーキング・ガールズ(2020年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

セックスワーカーのクライムものって珍しい…下手したら、やっぱあいつらやべーやつらじゃんってスティグマ貼られるのがオチなのに、なんか超さわやかでちょうどいいシスターフッド
佳作

ガーダ パレスチナの詩(2005年製作の映画)

4.9

このレビューはネタバレを含みます

全く期待してなかったけど、こりゃあ傑作だわ。
しょっぱなガーダさんが、嫁に行くのやだし、昔の慣習とか知らんし、と親兄弟と喧嘩する。しかもパーティとかやりたくねえ、ドレス早く脱ぎてえ、など、イスラム圏で
>>続きを読む

スイス・アーミー・マン(2016年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

オナラまじ正義すぎる。
バスでうた歌おうが、人前でオナラしようが、死体とキスしようが、女性を演じてたはずが孤独を感じなくなってガチ恋青春しようがおまえら他人にかんけーねーだろ!と生きられないのが現代文
>>続きを読む