Boss2054

ディア・エヴァン・ハンセンのBoss2054のレビュー・感想・評価

4.8
冒頭の歌詞、
独りで木から落ちた僕は音を立てたんだろうか?
僕は音を立てたのか?
を観た時、
野田秀樹さんの芝居、
フェイクスピアの冒頭のセリフ、
森の奥で巨木が倒れた。
巨大な音がした。
しかし、その音を誰も聞かなかった。
果たして、音はしたのだろうか?
巨木は倒れたのだろうか?
芝居は一度観ただけなので、うろ覚えですが、
をすぐさま思い出して、
同じテーマの映画なンだろうか⁇
今を生きる天才は、考えるコトが同じなンだな。
凄い❣️ 両方とも演劇人だ‼︎
などト思いながらその後を見続けたのだが、
どうやら、その表現方法は全く違うが、
伝えたいコトは、同じかも知れないト思った。
ちなみにこの作品の主人公も森の奥で木から落ちる。
野田さんの巨木も森の奥で倒れる。
森の奥。
要は、人知れず。
ト云うコトだろうと思う。
つまり、誰も気が付いてくれないト云うコト。
誰にも気が付いてもらえない主人公が、
偶然、誰かに気が付いてもらえ、
話題の中心になり、
やがて再び、誰からも気が付いてもらえない存在になる。
しかし、その時、主人公は、
自分が求めていたモノが、
承認ではなく受容であったコトを知る。
そんなお話だと思いました。

先ず、そんなお話をミュージカルで表現するのが凄い❣️
まさに現実的なミュージカル。
アメリカらしい。
それにあまり、ミュージカルミュージカルしてない。
必要があるから唄う。
ト云う感じですね。
その必要は、自分の想いが他者に理解されない時。
なので、ミュージカルシーンがあまり不自然に感じない。
多分、監督の意図するところなンでしょうね。

役者さんもみんな良いですが、
ジュリアン・ムーアの歌が良い。
役者さんならではの歌い方。
思いが沁みる。

ところで、脚本のスティーブン・レベンソンさんて人は、
チック・チック…ブーン!
の脚本も書いている‼︎
ミュージカル専門の脚本家さんなンだろうか⁇
でも、それで、成立してしまうト云うのが、
アメリカの凄さだな❣️
日本にそんな人、いないモンなあ…。

あ、両作品ともやはり舞台版が観たいですね❣️
何故こう云う新しいミュージカルを日本では上演しないンだろう⁇

ちなみに、ワタシは、ブロードウェイで、
ロッキーのミュージカルを観ましたし、
オフ・ブロードウェイで、
ブルース・リー物語
ト云う作品も観たコトがありますが、
何故か日本では全く無視されてますよね。
安定した旧作ばかりやってないで、
こう云う作品にもチャレンジして欲しいですよね‼︎
それこそ知らなければ、
森の奥の巨木ですモンね❣️
Boss2054

Boss2054