玉造

ディア・エヴァン・ハンセンの玉造のレビュー・感想・評価

4.5
小学生の時、田舎から引っ越してきた。イントネーションが可笑しいと一人から笑われた。話せなくなった。2学期の後半だったこともあり、友達が出来なかった。

叔母はシングルマザーだ。一人息子をたった一人で育て上げた。

弟がいた。若くして病気でこの世を去っている。その時の両親の顔を忘れたことがない。

過度なストレスと過労、不眠が続き薬を飲んでいた時期がある。友達はそれに全く気が付かなかったらしい。それもそうだ。その時は隠していたから。
旅行にも飲み会にも普通に行っていた。知られたくなかったから。

エヴァンは自分。
コナーの両親は自分の親。

感動するミュージカル映画で、素晴らしい楽曲と歌声に魅了されたのは間違いない。
ただ自分には心の奥底に閉まっていた過去がマグマのように噴き出してきて、苦しくて悲しくて泣いてしまったのだ。

時間は待ってはくれず、すべて過去になる。辛い思い出もどこかで折り合いをつけ、時間とともに生きて行くしかない。

もっと作品に関してレビューを書きたいがそれは他の方々に任せて、噴き出してきたマグマをまた冷やす為に時間を頂きたい。
玉造

玉造