アナ

ディア・エヴァン・ハンセンのアナのレビュー・感想・評価

4.0
やっと観れたー!お待ちかねのディアエヴァンハンセン!

まずオリジナルキャストであるベンプラットのパフォーマンスを観れたことで大満足でしょうこれは。舞台版とは一味違った、またThe Politicianにてスクリーンでの演技も磨かれた彼のエヴァンハンセンは、年齢的にも今がギリギリラストなんじゃないかってくらいのタイミングで映像化、感謝感激です。オリキャスとはいえ、Evan Hansen俳優で彼の右に出る者はいないんじゃないでしょうか。。それにしてもオリキャスで映画化って贅沢なことだよね。(私が把握してるのはRENTくらいしかない)(The Producersもか)

The PROM然り、Everybody’s talking about JAMIE然り、今となっては遠い異国の地で上演されてる演目を、日本の劇場で観ることできるのは本当にありがたい。本作は新型コロナがなかったらブロードウェイに観に行きたかった作品の一つなので…

Waving through a Windowを何回も聴いていたわたしですが、やっぱ本編見て初めてキャラクターの心情が分かって面白い。箱とは違い、映画版だと歌唱も表現も抑えめになると思われるので、この舞台の醍醐味と思われるベンプラット 他キャストのエモも少し控えめかな。最近の映画化ミュージカルだと、JAMIEが元の舞台が地味な分、割といい線いってたと思うが、エヴァンハンセンは今ひとつ、無難にまとまったかなぁと。まぁ魔法もプロムもショービズもなく、エンタメ色も薄い作風なのでまぁこんなもんか、って感じ。
Wonderのチョボスキー監督、繊細な心情の描き方が好きな監督なので楽しみにしてたが、良くも悪くも期待通りってかんじかな。

最近は物語の問題の解決策として、歌配信で心を動かす系が多いな。いや、エヴァンハンセンがオープンした時は、まだ新鮮味があったのだろう。今となっては浸透してきたが、当時はSNSの演出も特徴的だったんじゃないかな。

主演のBen Platt。文句なしのパフォーマンスをありがとう。なんならこの映画はベンプラットのエヴァンハンセンを記録するために撮られたんじゃないかと思うくらいだと私は思っております。カメラワークや映像など他にも色々やりようあったと思ったけど、ベンプラットをなるべく映したい!って葛藤もあったんじゃないかしら。

ゾーイ役のケイトリン。「自死したお兄さんを持つ妹」という社会的な立ち位置と、「散々いじめてきた兄の死を悲しめない自分」という間に立たされた役。相変わらずかわいい。ショートタームやビューティフルボーイではぼろぼろになってた役だったので、幸せに笑っている瞬間があって良かったよと思いました。歌うたえるんか?!と思ったけど、そいえばブックスマートでちょっとカラオケ歌ってたね。

アラナ役のアマンドラ。めっちゃ綺麗な子だなーひょっとしてと思ったら、The Hate u giveのアマンドラちゃん。意志をよく持ってる人なんだろうなぁって観てて思った。

シンシア役のエイミーアダムス。めっちゃ綺麗なおばちゃんだなーでも既視感あり、誰だろう??と思ってて、最後の方に気づいた。エイミーアダムスだったのか…!たしかに、お姫様みたいなDreamingみたいな役がハマるなぁと思ったけど、ジゼルに戻れるんか…???!!!

コナー役のColton Ryan。舞台版でもコナーを務めてたのかな。ダンスすごく良かった。

何かの記事で、三浦春馬くんがいつかやってみたい役でEvan Hansenを挙げてたなーと、他の人の感想読んで思い出した。

あくまでも舞台作品なので、作品についてどうこうはないけど、映画館で通しで観ることができてとても嬉しかった一方、これはやっぱ「舞台で観る作品」なのかもしれないと思いました。しかし製作者も出演者も、それぞれ「想い」が込もってる作品だなぁ。
日常の一見「なんでもない人」が主人公になり、その内なる心情を鮮やかに描き、歌に乗せて想いを表現する。ミュージカルって素晴らしい。生きづらく感じている全ての人に届いてほしい作品です。
アナ

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