Jun潤

ニワトリ☆フェニックスのJun潤のレビュー・感想・評価

ニワトリ☆フェニックス(2022年製作の映画)
3.8
2022.04.20

井浦新×成田凌。
前作の存在は露知らず、出演者だけで鑑賞を決めましたが、まぁなんとかなるはず。

幼馴染の楽人に誘われて旅に出る草太。
向かった場所にいるという火の鳥を求め、2人は旅を続ける。
そこで出会う美しい風景、優しい人たち、…そして3つの珍事件。
果たして彼らの旅路の先にあるものとは。

うーんこれはいい!いいロードムービー。
旅先にある田んぼ、海、スナック、川、お寺、お城、映画館。
そこで出会う優しい人、達観した人、変な人などなど、様々な人達。
観ていて旅に出たくなりました。

そしてコントのような3つの珍事件。
だいぶノリと勢いと見た目で畳み掛けてくる構成なので、好みは分かれるかもしれませんが、個人的にはとてもブッ刺さって爆笑しました。

今作で最も印象的だったのは井浦新、成田凌が演じる草太と楽人のキャラクターですね。
アドリブのような2人の掛け合い、ドキュメンタリーのように実際の現地の人と触れ合っているような場面の表情と仕草。
バラエティなどで見る2人のキャラクターとはかけ離れているのに、まったく不自然ではなく、まるでこれが彼らの素であるかのように馴染んでいました。
あとは2人の醸す空気感がとてもいいんですよね。
大人まで続く悪友感のある男ノリも出しながら、2人とも何かしらの事情が見え隠れ…。
だけど全く切なくなく、2人と共に旅をしている気分になれる、そういう意味では最高のロードムービーでした。

旅の合間に挟まれる場面は前作視聴が前提だったような気がしますし、軽く調べた感じだと雰囲気が前作と今作で違うので、これはまた別の機会に見るとして、それでも今作内だけで大方の描写は回収していたような気がしますので、今作から入るのもアリだと思います。

過去を変えることはできないが、過去の意義は変えることができる。
「今」は瞬間瞬間の積み重ねであり、「今」が「未来」だ。
Jun潤

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