ぴろぴろ

グレート・インディアン・キッチンのぴろぴろのレビュー・感想・評価

4.5

これまで観て来たインド映画のエンタメ感や感動的な展開はないけれど、引き込まれて最後まで興味深く、構成が上手いので飽きずに鑑賞出来た。 新妻の日常を追ったドキュメンタリーを見ているみたいだったが、これが事実なら「そこに愛はあるんか?」と問いたい。  新婚家庭の幸せな妻と言うより家政婦というか、奴隷というか。  来る日も来る日も、食事を作り片付けて、掃除して、洗濯して、夜は旦那の相手をする。  伝統的なヒンドゥー社会。   高位カースト同士で結婚し婚家に入った妻が、次第に男たちに奉仕するだけの生活に疑問を持ち始める。
義父が人当たりは柔和で物静かに、電気釜じゃなく鍋で炊けとか、スパイスはミキサーを使わず挽いて潰せとか、洗濯機だと縮むから手洗いしろとか、悪びれる事なくグサリと優しい顔で言う。
「お前が自分でやれ」とは言えないよね、やっぱり。   私だって言えないけど。
女性蔑視にも程があると思ったけど、日本も変わり始めたのは最近で、まだまだ近いものがあるとは思う。  
「パッドマン」で観ていた通り、生理中は穢れの期間なので別室に隔離されて、食事作りや掃除などは別の女性に頼んでいた。
食事作りの場面は手間がかかる分とても美味しそうだったし、絢爛豪華な結婚式は興味深い。   観終わって見るとジャケ写が見事!
オープニングに歌と、エンディングにダンスがちょこっとあります。
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