このレビューはネタバレを含みます
耳が聞こえない主人公、対するは変態殺人鬼。
聞こえないことによる状況把握の制限、伝えられないもどかしさ。
せっかく助けを求めても相手にされない。
それをうまくついた殺人鬼の機転。
どうなる?どうなる?という展開や、純粋な追いかけっこ、音声感知装置による中盤のサスペンスフルな演出など最後まで目が離せなかった。
主人公ギョンミの強さや機転、可愛さも相まって非常に楽しい作品だった。
そしてなんといっても自分が好きになった理由が、冒頭の「つかみ」の殺人事件意外誰も死なない(犯人除く)というところ。
娘と一緒に旅行に行くのを満面の笑みで楽しみにしているという母親の、どっからどう見ても「速攻で殺される」死亡フラグを回避して、途中の犠牲者ともども最後には笑顔に写真を撮って終わるという展開は、「このお母ちゃん、死んでほしくないなー」と思っていた自分にとってはとても嬉しい展開だった。
それなので尚更、殺人鬼の腹立たしい態度や表情からの最後の「ざまあみやがれ」な中指が非常にスッキリする展開だった。