あまのうずめ

英雄の証明のあまのうずめのレビュー・感想・評価

英雄の証明(2021年製作の映画)
3.8
ラヒム・ソルタニは借金が返済出来ず服役していて2日間の休暇をもらう。恋人のファルコンデは金貨を拾いラヒムの借金返済に充てようとし二人で換金に行くが借金全額に満たず、姉にも諭され持ち主に返すことにする。持ち主を探すも見つからず張り紙をし刑務所に戻る。


▶︎「別離」「ある過去の行方」「セールスマン」などでもお馴染みのイランのアスガー・ファルハディ監督の最新作。

ラヒムの行いを取り上げる刑務所職員もメディアも審議会も、それぞれ一理もあるが思惑もあり、ボタンの掛け違いは大きくなり、ラヒムの驕りも思わぬ影響を来たす。その辺りを感情移入させ考えさせるところは流石ファルコンデ監督と思った。

服役しながら休暇を取れたり死刑囚がお金で釈放等を含めて成り立つ話で上手く組み立てられている。

オープニングカットの長回しやラストシーンの明と暗の映像も印象的だった。