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ニトラム/NITRAMのkureaのネタバレレビュー・内容・結末

ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

理解に苦しむというか
すんごく難しかった。
きっとなんらかの
精神的なモノを抱えてたと思うんだけど
こういうことって
本人はもちろん、
身近にいるご家族も
想像を絶するいろんな大変があると思うし
どうしたらいいのか
分からなくなっちゃって
本来なら何らかの援助が
必要なモノなんだけど
そういうものにすら
頼りたくても頼れない人とか
やっぱりどうすればいいか
分からないって人が多いのが
現状なんだよね。
だから最悪な事態が起きたりすることも
少なくないのが現実。
実話ということだったけれど
人間描写、本人の心情もろもろ
リアルでした。
そして誰も幸せになれる人がいない。
そんなところも切なかったな。
ヘレンがあっけなくて
終わっちゃった時なぜかグサッとなった。
何か援助があったり
周囲の理解とか接し方だったり
そういうモノがあれば
少しは違ったのかな。
精神的にくる障害って
見た目じゃ分からないし
あんなふうに態度に
デカデカ出るタイプだと
周囲も困惑したりするだけで
実際どうしたらいいか分からない人が
大半なんだけど
そこらへんの改善とか
理解って部分は
まだまだ現代にも根強く残る課題の
1つなんだなと改めて思った。

あと主人公よりも
あのお母さんの表情や感情が
いちばん痛いくらいに刺さって
見ているこちら側も
なにがなんだったとか
ハッキリとは言えないけれど
いろんな気持ちにさせられた。
だけどそれはどれも
あまりいいモノではなかった。
二トラムも純粋さは持ってて
家族思いでだからこそ
お父さんが買おうとしていた
あの海辺の家を取り戻そうとしたり
してたんだろうなと思うんだけど
やっぱり彼のやり方に
理解できない人は大半だよね。
気持ち分かる気もする部分は
あるんだけどさ。
なんでも障害のせいにするのは
違うけれどヘレンの件については
そこぐらいは嘘つかずいて欲しかったと
思うのが私個人としては正直なところ。
辛くて悲しい作品だったな。
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