Shu

わたしは最悪。のShuのレビュー・感想・評価

わたしは最悪。(2021年製作の映画)
3.5
「わたしは最悪。」を配信で視た。
主人公ユリヤは30歳という節目を迎え人生はどうにも方向性が定まらない。いくつもの才能を無駄にしてきた。年上の恋人アクセルはグラフィックノベル作家として成功し、しきりに身を固めたがっている。ある夜、彼女は招待されていないパーティに紛れ込み、若いアイヴィンに出会う。ほどなくしてアクセルと別れて新しい恋愛に走り、人生の新たな展望を見出そうとするが…ってな話。
ユリヤが突然アイヴィンの元へ走り出すシーンが面白く、自己中心的な心象を表した映像表現が興味深かった。
単純な恋愛モノではないし、こんなに自由に生きていける主人公がある意味、羨ましいとさえ思えてしまう。
なかなかあぁいうふうには生きられないがタイトルでも言っている通り最悪な自己中主人公であるw
ヨアヒム・トリアー監督作は前作の「テルマ」しか観ていないがこう言うのも撮るんですね。
本作の脚本を手掛けたエスキル・フォクト(「わたしは最悪。」「テルマ」脚本担当)の監督作「イノセンツ」は脚本が大友克洋の「童夢」にインスパイアされて作ったとか。楽しみにしています。

(2023.06.20 配信鑑賞時の転載)
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