漱石枕流

わたしは最悪。の漱石枕流のレビュー・感想・評価

わたしは最悪。(2021年製作の映画)
3.8
以前、テレビでこんな悩み相談を目にした。自分は福耳の持ち主で幼い頃に「大成するかダメ人間になるかのどちらかだ」と祖母から言われた。それでいろんな仕事に手を出したけど、どれも長つづきしない。

「このままだとダメ人間になりそうだ、どうしたらいいのか?」という相談者
の話に耳を傾けていたビートたけしが、途中から腹を抱えて笑い転げた。「もうダメ人間になっているじゃねえか!」と。

こういったモラトリアム話は数多くあると思う。自分は能力があるはずと思い込んでいろんなものに手を出すのだけれど、どれも長続きせずにキャリアを積めず、ただ時間だけがすぎていくというパターン。

ただ、この映画の場合、それを批判しているわけではない。問題は、そこに共感を呼ぶものがあるかどうか。こういう生き方をしていても当人にとっては大切な人生で、まったく無意味ではない——そう言いたいのだと感じられた。

[オリジナル音声+日本語字幕]2024/01/07 WOWOW 4K(2023/09/14録画)


P.S. ちなみに私の感覚からすると、いろんなものに手を出すのはやはり馬鹿げていると思う。そもそも「成功することを目的に」だなんて下心見え見え。

やっぱり「好きこそ物の上手なれ」ではないのか?

自分が情熱を注ぎたいと考えることのできるただひとつのものに根気よく打ち込むべき。そこに幸福が感じられたら、成功など二の次だとわかると思うのだけど・・・
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