ホリ

コンパートメントNo.6のホリのレビュー・感想・評価

コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)
4.5
『自分たちのルーツを
知ることは大切よ。
過去を知れば、
現在を容易に理解できる』
そう語るのは、
考古学を学ぶ学生の主人公。

古代の人々が
岩に掘った彫刻
『ペトログリフ』を見に行くため、
列車へ乗り、旅に出る。

『コンパートメントNo.6』では、
列車の個室という
区切られた空間を通して、
自分自身と…
他者との関係性について
見つめ直すことに
繋がっていく。

第1印象は最悪だった
個室の同乗者との
アクションを通して、
上記の要素を
見つめ直す旅へ。

主人公と同乗者の
距離感が縮まったと思ったら、
新たな人物が
個室に介入しに来たり。

色々な思い出が
詰まったカメラを盗まれ、
新たな自分へ乾杯する
ディナーパーティーを
開催したり。

プラスからのマイナス、
マイナスからのプラスで
人生が思い通りに
上手くいかない様…
本音でしっかりと
対話することの難しさ…

といった要素が
旅の分岐点で
盛り込まれている。

旅の目的を果たし、
ラストカットの
主人公の
清々しい(前を向く)表情…
余韻が凄いなぁ…
印象深く残っている。
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