幕のリア

キラー・ジーンズの幕のリアのレビュー・感想・評価

キラー・ジーンズ(2020年製作の映画)
3.0
ペーパーデニムから始まった所謂セレブジーンズブーム、新しいブランドが流行るたびにせっせと買っていた。
そこそこ高かったから捨てられず、久しぶりに履いてみれば微妙なラインがなんとも時代遅れで街中で履くのは流石に厳しい。

長らく営業としてアパレル相手にモノづくりを提供していたが、そのキャリア末期はろくに知識も無い"バイヤー"とは名ばかりの素人相手でウンザリだった。
今は別分野に業務の場を移せたことに感謝している。

本作は、ファストファッションブームから始まる業界の闇をホラー仕立てのブラックコメディに昇華出来ている。
劇中のCCCのロゴはCOSにちょっと似てる。

エコやSDGsなぞ所詮西洋人主導の商売ありき。
帝国主義時代から変わらぬ世界経済の欺瞞を描いているのは好感が持てる。

先週はバングラ🇧🇩で、世界のファストファッションの生産の中心にいたが、完全なる搾取の時代からは少しはマシになりつつある条件で彼の国が発展していく中で、微力ながら貢献出来ればの思いを強くした。
ちなみに児童労働が常態化している生産現場は下請け労働の中ではまだまだ残っている話は直に聞いた。

行って初めて感じたのは、世界でもトップクラスの人口密度にしてまだまだ貧困率の高い環境で、少ない富を奪い合うような国民性では無く、"話せる"人が多いこと。
あまりに劣悪なインフラ環境の中で、担当する業務の効率化で双方のメリットを少しでも高められれば嬉しい。

10年ぶりにインド🇮🇳にも行かねば。
幕のリア

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