叡福寺清子

ローラとふたりの兄の叡福寺清子のレビュー・感想・評価

ローラとふたりの兄(2018年製作の映画)
3.1
家庭問題専門の弁護士のローラには二人の兄がいます.長兄は眼鏡士のブノワ.次兄のピエールは解体業者.その三人の山あり谷あり人生を描いたのが本作.こんばんわ.三遊亭呼延灼です.

ご存知の方はご存知ですし,知らない方は知らないでしょうけど,この呼延灼,家族の肖像的物語には一定の偏向がございまして,それは私自身のご両親がいわゆる毒親ってのが原因でございます.まぁ詳しくは申しませんが,父親はギャンブル依存で母親は男性器が無類の大好物.といえばだいたいお察しいただけるのはないでしょうか.

ですので,本作の人生いろいろ男もいろいろ女だっていろいろ模様には,非常に感度が悪うございます.ただそれは悪い事ばかりではございませんでして,何事にも鷹揚に構える事ができるって寸法.長兄さんが奥様懐妊の知らせを素直に喜べない?そりゃそうでしょ.51歳で初めての子供ですよ.不安にならないほうがおかしい.次兄が失業して優秀なお子の進学の足枷?なったらなったでいいじゃござんせんか.本当に優秀なら,どっかで芽が出ます.若くして閉経・・・うん,さすがにこれはちょっと私では手に負えないかしら.でも,そのことでローラさんが一人上手に不幸をしょっちゃうのはいただけませんですよね.未来の旦那様が拒絶するって勝手に決めちゃって.ちゃんと我々夫婦みたいに週に一度の夫婦会議をやってりゃ,こーゆーことも二人で解決する方向にもっていけるんですから.

あとはまぁいつものフランス人・・・かなぁ.フランス語には謙虚って言葉がないんでしょうね,きっと.あと全員ちゃんと髭剃れ!!