瀬口航平

リバー・ランズ・スルー・イットの瀬口航平のネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

すんごく良かった。もうすんごく良かった。好きなとこいっぱいある。
観る前体調微妙だったんだけど、元気になってた笑
二時間があっという間に過ぎる映画って意外と貴重。
舞台でも映画でもそうなんだけど、始まりでワクワクさせてくれたり、ああいいなあと思わせてくれる作品は大抵最後まで良い作品。今回はそうだった。

ブラピが素敵。モンタナの大自然と一体化してる感じ。とても観てて気持ちが良かった。開放的でみずみずしくてキラキラしてる。こういう役演じられるようになりたい。

どの人間関係にも根底に愛情があるのがいい。その愛情ベースの上で様々な人間模様が描かれている。都会から久々に帰ってきた兄のノーマンがお父さんから将来どうする!教師は天職なんだな!みたいなことを言われたときに、ノーマンがはっきりと答えられてないシーンすごいわかる。なぜ天職をこんなに若いうちから決めないといけないんだ、人生はこれから長いのに初めての就職先を人生の天職にしないといけない理由がわからない、みたいな思いが彼にはあったと思う。そういう人生の節目節目である出来事なんかも丁寧に綴られていて、でもどんなことがあってもそこにはすべて根底に愛情があった。最後のお父さんの言葉が沁みる。「人は理由なく人を愛することができる」理由はいらない。

二人の兄弟の関係性もよかった。どちらかと言うと兄が弟に嫉妬するようなシーンが多かったように思うけど、弟も兄に対して憧れとか羨ましさみたいなのはあったと思う。全く違う二人だけど、相手のことを本当に大切にしていて、尊重してるのが伝わった。そこに理由はなく、ただ愛があるというのが何と言ってもこの作品の一番の魅力なんだと思う。

最後は悲しいけど、その儚さも含めて美しいと感じる。おれの好みドンピシャな映画だった。
瀬口航平

瀬口航平