フロリアン・ゼレール監督が、ヒュー・ジャックマンを主演に迎えたヒューマンドラマ。“ファーザー”に続く“家族3部作”の2作目。ゼレール監督の戯曲“Le Fils 息子”を原作に、親と子の心の距離を描き出す!
家族とともに充実した日々を過ごしていた弁護士ピーターは、前妻ケイトから、彼女のもとで暮らす17歳の息子ニコラスの様子がおかしいと相談される。ニコラスは心に闇を抱えて絶望の淵におり、ピーターのもとに引っ越したいと懇願する。息子を受け入れて一緒に暮らし始めるピーターだったが、親子の心の距離はなかなか埋まらず…。
やるせなさが心にのし掛かる作品。前妻ケイトから、息子のニコラスが高校を不登校になっていると相談されたピーター。ニコラスはピーターと暮らすことを望んでおり、ピーターは後妻ベスの承諾を得て、ニコラスを引き取る。しかし、ニコラスは転校先の高校も不登校となり…。
ニコラスが変調を来した理由は、ピーターとケイトの離婚。だから、ピーターの家に越したからと言って、ニコラスの心の傷を癒せるわけではなく、むしろ、後妻との新生活を楽しむピーターを見て、諦念と厭世の感情を増幅させてしまう。そんなニコラスの気持ちがわかるが故に、医者の提案に従えないピーターとケイト。その決断を非難することは誰にも出来ないが、その結果を一生背負わなければならないのは、あまりにも切なくやるせない。
