ガラムマサラ

ミラベルと魔法だらけの家のガラムマサラのレビュー・感想・評価

ミラベルと魔法だらけの家(2021年製作の映画)
3.9
奇跡を起こすのは才能だけじゃない。

ディズニーって普遍的で万人が共感できる王道のメッセージを凄いストレートかつ楽しく伝えてくるのが本当にうまい。

今回のミラベルも魔法が使える家族の中で唯一魔法を授かることができなかった少女、ミラベルが自身の存在価値と居場所に苦悩する姿を明るく楽しい歌を交えて描いていますが……上手いんですよねぇ~~。

今作では魔法のことをギフトと呼んでいますが、ギフトってそのまま"才能"って意味でもあるので「魔法(ギフト)が使えない=才能が無い」ってのをまんま表しています。

「自分には才能が無い」って苦悩すること、多分人生で誰もが一度通っている道ですもの~~~~めっちゃ共感してしまいますよこんなの。

しかも今作では、ギフトを持つ人はその責任感とプレッシャーが重くのしかかり苦悩しているっていう姿をちゃんと描いているんですよ。
才能とまではいかずとも、職場やプライベート、自分が他者に求められる姿を意識するあまり疲弊する人なんてめちゃいますよ。

その両者の姿をしっかり描いた下地を家族愛で暖かく包んでハイ完璧。

フラメンコのリズムが気分を昂らせていく傍ら描かれるとても人間的で繊細な物語。鑑賞後の満足感抜群でした。


ところで今回の芸人吹き替え枠のゆめっち凄い上手くね???