カザミ

ミラベルと魔法だらけの家のカザミのレビュー・感想・評価

ミラベルと魔法だらけの家(2021年製作の映画)
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面白かった。
でも始終ミラベルが何にも悪いことしてないのに可哀想だった。ブルーノおじさんも可哀想だった。本当にこの二人が可哀想な話だった。みんな有耶無耶にしないでちゃんとこの二人に謝ってあげてほしい。
おばあちゃんが家族のためだと言いながら家族を抑圧していて、だからみんな自分が出せなくて自分のこと(とギフトと村の人のこと)しか考えられなくなって家族の結束が弱まったから元々家族を守りたくて出来たはずだった魔法の力が失せたのかなと思った。
だからこそギフトに依存していく家族の抑止力みたいな感じだったのかなミラベル。彼女をどう扱うかで魔法が滅びるか決まるみたいな。ミラベルの感情によって家の崩壊が進んだりしてたし。でもそんなんミラベルには知ったことかって感じだと思うので(彼女はとても良い子だし家族思いなので知ったことかとは思わないとは思うが)やっぱり彼女の扱い可哀想だった。
作中では「持っている」家族の悩みや苦悩もちゃんと書いてあって良かった。だからといって持っていない者に対してあの扱いはないとはおもうけど。
あとミラベルのギフト自体がカシータだったんかな。おばあちゃんのギフトがカシータだったみたいな感じで。家崩壊したときとか他の家族とかよりミラベルを一番手伝ってくれてた気がするしミラベルが一番カシータと仲良しな気がする。
最後のドアノブでカシータがミラベルに継承されて終わったってことなのかなこの話。

色々言ったけど面白くて色彩豊かで音楽もよい感じで面白かった。ミラベルが、持っていない自分に対して悲しんだり悩んだりつらかったりしながらも甥っ子?を励ましたり一緒に歩いたりしてあげたりするところだけでミラベルがものすごく良い子だってわかる。
あとお高くとまってたお姉ちゃん、イザベラがはっちゃけて食虫植物とかサボテン出したあたりからめちゃくちゃ好きになったのでイザベラはそっちのが魅力的だったですね。
抑圧して良い子良い子で生きてきたから自由(に見える)ミラベルが憎らし羨ましかったんだろうな。
誰でも他人の苦悩は見えないのだよなと思った。
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