邹启文

私ときどきレッサーパンダの邹启文のレビュー・感想・評価

私ときどきレッサーパンダ(2022年製作の映画)
3.5
6年ぶりに中国へ里帰りした気分になる映画だったよ。
見覚えありすぎな数珠っぽいカーシートカバーとかカナダにもあったんだね、なんか懐かしさが極まって少し嬉しくなっちゃった。

とはいえ里帰りに時たまある気まずさも嫌なぐらい作品に反映されてて普通に引く。複雑な人間関係を見せつけられて、否が応でも気を遣わなきゃいけない感じで映画見ちゃったよ。
多分これ僕の親戚を題材にしたんじゃないかと勘繰ってしまうぐらい家族関係や母娘の関係が似てたのが原因かも。
親戚はもう母娘の縁切ったんではと思うぐらい関係冷え切ってるけど、本作はそこんところを向き合って1歩だけでも近づこうとしている訳だから、気合というか度量というか見てて一言で終わらないような恐ろしさがあるよね。

う〜ん、色々と書いたけどやっぱり気まずい。たまたま本作は女の子1人っ子家系だったからいい感じに収まったけど、ここで兄弟や親戚の男の子とか出しちゃったりしたら収拾つかなかったと思う。
先祖の呪いは乗り越えられた一方で家族の呪いは乗り越えられたと思えないから後1本ぐらい続編を見たいかも。
邹启文

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