Kyoko

沈黙のパレードのKyokoのネタバレレビュー・内容・結末

沈黙のパレード(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

パレードの騒がしさと取調室の沈黙が正反対だなあ〜と思いました。これは音が入ってこそ。
パレードも素敵で楽しかった。
そして湯川先生が目で何かを言おうとするところ、内海との掛け合い。
映像化してもらってよかった!

決して後味の良い話ではなく、ってガリレオは大体そうなんですが、その中でも救いようがない。とにかく草薙さんがたいへん胃の痛い思いをされるなという感じ。観てる人からしたら唯一の希望となりそうなものがよく考えたら絶望で、どうやっても希望にならない。
そしてねーーあの奥さんの気持ち、痛いくらいわかってしまう。自分は歌手になりたかったことはないけど…努力したけど叶わなかった夢、才能、旦那さんに一生懸命になってもらえること。そして子供を持てることも。奥様が手に入れられなかったものをあの女の子は全て持っている。これは若さが羨ましいというだけではないんですよね。誰でも手に入れられそうに見えて、実はすごく貴重なものだったと分かっていく。それは生きる時間が長くなるほど増えていく。多分、女の子と同じくらいの年代の方にはその痛みがまだ分からないと思う。それがまた若さという美しさなんだろうなって思います…。
奥様は、自分ができることは一所懸命にあの子を支え、応援し、夢を託すことだけと考えたんだと思う。それは何も間違ってなかったのに…。歳を重ねて見える世界が広くなるって怖いですね。それでも生きていくには希望を見つけなければならない。
主題歌とキャスティングのハマり具合が素晴らしいのは安定してました!!

原作読んでから観たので、ストーリーが面白いのは分かってました。本では増村の過去について読んだ時に圧倒されました。そこは映画化するにあたり詳細を省かざるを得なかったであろうと思うのですが、映画が面白かったと思った人には原作も読むことをお勧めしたいです。

公開翌日に、同シリーズのテレビドラマが放映される予定です。そちらも原作読んでますが、このシリーズが好きな人や世間一般的にはそちらのほうがキャッチーなのかなって思います。真夏の方程式を彷彿とさせ、動画映えしそう。それも上映して二本立てでもよかったのではないかな!ドラマおすすめです!
とにかくガリレオシリーズの続篇作ってくれてありがたいです!!
Kyoko

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