ロビン

ブレードランナー ファイナル・カットのロビンのレビュー・感想・評価

4.1
2019年惑星移住が可能になった未来(今となっては未来どころか過去だけど~笑)地球外の惑星で労働力として使われていた、レプリカントと呼ばれるアンドロイドが謀反を起こし地球に侵入してしまう。
レプリカント専門の捜査官“ブレードランナー”のデッカード(ハリソン・フォード)は追跡を開始するが。。

とにかく大好きな作品。
こちらのファイナルカット版は初鑑賞だけれど、デジタルリマスターされた映像が美し過ぎて、40年前の作品とはとても思えない。

鮮やかなネオン、不思議なファッションなど近未来的でありながらどこか退廃的でノスタルジックな世界観がホント魅力的。
そしてその和洋折衷のごちゃまぜな世界観は唯一無二。
常に雨が降りジメジメしてて、暑いのか寒いのかさえ分からない。。
ネオンや蒸気が街に溢れ、他人との関係が希薄でクセの強い登場人物達。
そんなSFハードボイルド作品の傑作。
そして、雨が降り蒸気が街に溢れる描写は同じリドリー・スコット監督作品の「ブラック・レイン」が頭に過る。

この未来でも貧富の差が激しい世界なんだろうね。
だからどんなに科学が進歩したところで空飛ぶ自動車があっても貧困層の人々は自転車にしか乗れないんだよね。

デッカード役ハリソン・フォードがうどん頼み過ぎて店主が日本語で「二つで十分ですよわかってくださいよ」って言うシーン凄い好き〜笑 
それとレプリカントがショーウィンドウに激突して突き破るシーンが美し過ぎて大好き!

好きなセリフはレプリカントのバッティのセリフ。
「恐怖の連続だろそれが奴隷の一生だ」
「その時が来た白い鳩が羽ばたいていく」

そしてこのディレクターズカットバンドはオリジナルとラストが決定的に違う。
個人的にはオリジナルのラストの方が好き。

【ネタバレ】
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レプリカントのバッティは最後ブレードランナーのデッカードを追い詰めて殺すことができたのに、そうしないで彼を救う。
自分の死を悟った彼はデッカードの命を最後救ったのだ。
そしてバッティのセリフ「おまえたち人間には信じられないようなものを私は見てきた。オリオン座の近くで燃える宇宙戦艦。タンホイザー・ゲートの近くで暗闇に瞬くCビーム、そんな思い出も時間と共にやがて消える。雨の中の涙のように。死ぬ時が来た。」にめちゃめちゃ胸アツ。。

オリジナルのラストでは、デッカードは生きていたレイチェルを連れ出し、逃避行へと旅立った時のあの音楽と暗闇から初めて陽の光が観えるところが好きなのよね。
こちらの作品ではそのシーンがカットされてしまっている。。
ロビン

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