14世紀のフランスで実際に行われた決闘裁判を元にした話。まずこの時代のフランスを舞台にした話あんまり見ないので、内容云々より前に、当時の風俗が興味深くて釘付け。あの格好だと馬に乗るとき踏み台使うんだなとか、騎士と従騎士の違いとかですね。ひとつの事件を当事者三人の視点から語るという藪の中形式の作りだが、事実は藪の中ではなくて強姦はどう見ても確定。ジャックの証言見て同意があったと思う人はヤバい。じゃあ何が違うのかというと、それぞれの見てる人物像ですかね。例えばジャンは真面目な男だと思うが、他の人の視点だとやや横暴で融通がきかず冷遇も自業自得と思われる面があるというように。どちらにしてもピエールはカスだと思うんだけど。ピエールに優遇されてるジャックですら彼の人間性についてはしょうもないと思ってんだろうなこれは。そしてジャンにしてもマルグリットにとっては妥協しまくってかなり我慢してる相手。でもだからって他の男とやりたいわけじゃないんですよ。多分当時は相手が誰であっても女は尊厳を削られまくっていたのだろうな。しかも周りの女たちがさ。姑の邪悪さ半端ないと思った。
