ゆいこ

リラの門 4K デジタル・リマスター版のゆいこのレビュー・感想・評価

3.8
自他ともに認めるロクデナシのジュジュ。
それなのに、いつしか彼の言動に言い様のない情が湧いてくる不思議。
往年の友人である芸術家(名前はなくともピッタリな呼び名)や密かに想いを寄せるマリア等、大切な人への思いやりが透けて見えるのがその理由だろう。
指名手配犯は潔い位のクズだった訳だけれど、そんな彼を甲斐甲斐しい程に世話して匿った上に(というかそれ故の自業自得でもあるのだけれど)、あの結末ではロクデナシなりにも浮かばれないな、とため息が出た。
広場で遊ぶ子ども達による再現シーンはユニークで必見。
少ない登場人物それぞれが人間味があり魅力的で、ツッコミどころ満載ではありながらも面白く観られた。
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