ある日、山間に住む羊飼いの夫妻イングヴァルとマリアが羊の出産に立ち会ったら羊ではない何かが生まれてきて……といった設定。
上記の設定だけ知っていて鑑賞したのでホラーっぽいものを想像していたのですが、内容はもう少し複雑。
ホームビデオのような幸せな暮らしと、その中で見えてくる人間のエゴや汚い部分(子どもを返してほしい母羊を強く追い返したり身勝手にも殺してしまったりする描写や、兄の妻に性的な目を向ける弟とか)がなんとも言えない。閉鎖的な空間だからこその不気味さや静謐さが印象的。
最後に現れた存在については多くを語られないし、私もよくわかっていない。ただ「過去に奪ったものが今度は奪われる」という因果応報の流れから、なんとなく神話的な教訓?のようなニュアンスを感じた。
この物語はどうやらギリシャ神話が深く関係しているらしいので、その辺をもっと学んでから見返したい。