ちぇり

LAMB/ラムのちぇりのネタバレレビュー・内容・結末

LAMB/ラム(2021年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

禁忌(タブー)が生まれる。その表現が最も相応しい。
ホラーと言えばホラーだけど、終始なんとも言えない見たことない雰囲気で、こんな視点から描いた映画もあるのかと感嘆。羊たちがちゃんと演技してて偉い。
最初、子羊の首から下に人間の体が付いているのが写った時はびっくりした。なるほど、そういうことか、と。そこから物語はだいぶ見えてくる。
羊のアダの真意は?最後現れた羊男の正体は?いくつか疑問点も残るが、こういうのは考察等を読んで想像で補ってみる。
3章までのチャプターに分けられた、文学的な作品。全体として、特に序盤はセリフがほとんど無く、音楽も少ない静かな映画なので、ここで飽きたり眠たくなる人もいるかも。でもその静かさが逆に不気味さであったり、あの土地の孤独さをよく表しているとも思う。
何はともあれ、なんとも不気味で新しい映画だった。表現も独特だし、内容も独特。ずば抜けた面白さは無いけど、記憶には残りそう。
ちぇり

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