シチリアの街バーリア。
そこに暮らす少年ペッピーノの成長を軸にしながら、時と共に変わっていく故郷と家族の生活が描かれる。
名匠トルナトーレらしい、淡々とした展開の中に潜む優しさ。
それは甘いベッタリとしたものではなくて…苦味を伴いながらじんわりと沁み込んでくる。
ホロリと溢れる涙も温かなものだ。
そして、笑いのシーンのさじ加減がまた絶妙。
気持ちよく笑える。
恋から愛へ。
憧れから情熱へ。
夢、苦しみと挫折。
共に生きる家族。
何だかんだ言っても…故郷、家族。
帰る場所があるって素晴らしい。
監督が込めた思い。
そこにエンニオ・モリコーネの音楽が絡めば、もう言うことなしです。
「ニューシネマパラダイス」よりは地味かもしれないけど、私はけっこう好きな作品でした^_^
