くさむすび

笑いのカイブツのくさむすびのレビュー・感想・評価

笑いのカイブツ(2023年製作の映画)
3.3
原作予習して鑑賞。お笑いファン、邦画ファンは必見。元々ツチヤタカユキ氏はオードリーのオールナイトニッポンでハガキ職人として活躍してる所を若林に声をかけられて構成作家見習いになった経緯があって、それが今作の中でもオードリーであることはボカされているが核となって描かれている。オードリーがモチーフになっている漫才コンビ・ベーコンズの漫才指導は令和ロマンが行っているからかしっかり面白いし、加えてエンドロールで「え?あの芸人出てたの!?」となる楽しみもあり、その面でお笑いファンは楽しめる。
でも自分的にはツチヤが孕んでいる狂気や笑いに対する異常な熱量みたいなものが伝わってこず残念。彼の腹の中が見えず、それがかえって不気味さを際立たせるのかもしれないが、人間ドラマとしては不十分。
希望とも絶望とも取れるラストは好みでした。死相が出ている岡山天音の演技は本当に凄い。あと目立ってはいないけど、板橋駿谷が想像以上にオードリー春日でビックリした。

追記:今考えれば、終わってしまった菅田将暉のオールナイトニッポンも何故か俳優のラジオなのに有名なハガキ職人たちが鎬を削る番組だったので、その辺り考えてキャスティングしているなら製作陣は分かってる。
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