この点数にしたが結構粗がある作品だったとは思う。B級ホラーにありがちな、登場人物の思慮の浅い行動がきっかけだったり（子供がいる、と言って発狂しながらドアを開ける母はちょっと都合がよすぎるキャラ）、儀式前の監視カメラのくだりは丁寧にやりすぎで冗長だった。そもそも130分声超えもホラーとしては長いが。それにモキュメンタリーという手法にこだわりすぎて機能してないような場面もあったように思う。
とはいえ舞台、設定、キャラ、儀式のディテール等は文句無しに素晴らしく、特に急に卵から黒いものが出る場面は感動した。じめっとして陰気な、高いホラーのポテンシャルを持ったアジアの良さを存分に生かした作品なのは間違いない。
