タイの農村で祈祷師の家系で生まれた若い女性のミンが、突如不可解な行動を取り始める。悪霊に取り憑かれていると感じた母親は、祈祷師の妹に助けを求めるとミンは想像を絶するほど恐ろしい現象を起こし始めるタイ発のホラー映画。
タイ映画であり韓国サスペンスの名手ナ・ホンジンが原案とプロデュースを務めた事で注目度が高まって話題になった本作。かなり好き嫌いが分かれそうな気がしていましたが、気になって鑑賞してみることに。
まぁとにかく暗い。タイが舞台という事で東南アジア地域特有のジメジメとした湿度感も相まってホラー映画としての雰囲気は抜群。見ててずっと嫌な気分にさせてくれる作風は秀逸。
若くて綺麗な女性のミンが徐々に正気を失っていく過程も巧い。いきなり子供に戻ったようになったと思えば、手が付けられないくらい凶悪な態度を取り、後半からラストにかけては収拾不可能なくらいのカオス。悪霊に支配されて人間らしさを失ってる体を張った演技が凄まじい。
でも他の映画でも見たことあるようなシーン多かったですね。「エクソシスト」をベースにして、「REC」だったり「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」だったり「パラノーマル・アクティビティ」だったり「ゾンビ」だったり。他にもありそうな気もしますが、ザッと思いついただけでもこれだけ。
倫理的に相当マズいシーンもありますし、嫌悪感を抱くところもかなりあります。特に犬好きや小さいお子さんがおられる方は絶対見ない方が良いかと。
それでもちょっと長めの時間でも飽きさせない仕上がりだったのは流石でした。ハッキリ言って胸糞悪い分類の作品ですが、そういうのを求める方ならチャレンジする価値はあるでしょう。
