いきなり冒頭、え？彼が主人公なの？
という事からビックリされられ、グイグイと作品に引き込まれていった。
井上先生自らの脚本、監督作品だけあって、他のどの監督にも出来ない、人物や物語の深さが半端なかった。
作画では、CGのさりげなさも素晴らしいが、それぞれの選手の目の動きが細かく、一瞬の場面で、相手の動き、フェイント、パスの導線などを一度に観せる技術もとても素晴らしく、実際のバスケのスピード感以上の緊迫感があり、良かったと思う。
作品自体クライマックスの話なので、原作ありきな所がファン以外にどうかと思うが、それも圧倒的な作画力とスピード感で、観客を惹きつけるに違いないと思う。
難点をあげれば、少し一人の人物の掘り下げが深過ぎるのが気になった。
また、流川の扱いが酷い。やはり、流川だけは常に超人でなければいけないと思う。まるで、沢北の咬ませ犬役にしか見えないのが残念だった。
こうなれば、幻となった廃校内の黒板に書かれたという続編や、CMでしか描かれ無かった一年後の湘北の物語を描いた作品も観てみたい。
