えにし

アメリカの友人 4K レストア版のえにしのレビュー・感想・評価

3.0
DER AMERIKANISCHE FREUNDが「アメリカ人の友達」ではなく「アメリカの友人」と訳されている。ヨナタン(ブルーノ・ガンツ)を西ドイツ、リプリー(デニス・ホッパー)をアメリカのメタファーとしているってことだろうか(「アメリカ人の友達」だとダサすぎるやろ問題もあるが)。リプリーから回ってきた殺しの依頼をなんやかんや言いながらも遂行してしまうヨナタンの不本意さや、「君とは友達になりたいが友情は育めそうにないな」みたいなせりふには、どうしたって「アメリカ化」する西ドイツを想起せずにはいられない。
まあそんな深読み(?)しなくたって、原色のキマり具合に酔いしれながらあのラストシーンを迎えてみてもいい。特にビートルとヨナタン妻マリアンヌのジャケットのオレンジ合わせには唸る。フライヤーのショットはこれだったのね…。
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