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硫黄島からの手紙のmaticoのレビュー・感想・評価

硫黄島からの手紙(2006年製作の映画)
3.8
日本人の視点で描かれた、
アメリカ人の制作ということに驚きを隠せない。

手紙には、家族や故郷への深い愛情が綴られていた。
戦争で命を落とした英霊たちは、
家族や故郷を守るために戦地へと赴いた。
この想いは、古来敵味方関係なく、
兵士に共通していると思うと、胸が熱くなる。

それにしても、作品のリアリティが印象に残る。
えぐられた傷の痛み。
あたりに充満する、血と硝煙の臭い。

ただ、どれだけリアルに描写しても、
実際の戦争を完全に表現することは、
どんなに優れた映画でも不可能である。

理解することと、経験することは、
まったく別のものだ。

戦争を経験したことのない私たちに、
戦争について語る資格はないかもしれない。

戦争は絶対に起こしてはならない。
あらためてつよく思う。

ただ、その戦争を抑止するために、
武装しなければならないというこの世界の不条理から、
私たちは目を背けるべきではない。
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