日本人の視点で描かれた、
アメリカ人の制作ということに驚きを隠せない。
手紙には、家族や故郷への深い愛情が綴られていた。
戦争で命を落とした英霊たちは、
家族や故郷を守るために戦地へと赴いた。
この想いは、古来敵味方関係なく、
兵士に共通していると思うと、胸が熱くなる。
それにしても、作品のリアリティが印象に残る。
えぐられた傷の痛み。
あたりに充満する、血と硝煙の臭い。
ただ、どれだけリアルに描写しても、
実際の戦争を完全に表現することは、
どんなに優れた映画でも不可能である。
理解することと、経験することは、
まったく別のものだ。
戦争を経験したことのない私たちに、
戦争について語る資格はないかもしれない。
戦争は絶対に起こしてはならない。
あらためてつよく思う。
ただ、その戦争を抑止するために、
武装しなければならないというこの世界の不条理から、
私たちは目を背けるべきではない。