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イノセンツのmashiraのレビュー・感想・評価

イノセンツ(2021年製作の映画)
3.7
監督が大友克洋のSF漫画『童夢』からの影響を公言していることから、大友ファンとして鑑賞。
大友克洋の作家性のひとつとして「瓦礫を描くことへの偏愛」があり、その点から見ると、大きな破壊なく静かな闘いに終始する本作は私が「童夢からインスパイアを受けた」という言葉から期待していたものからは少しズレていた。
『童夢』と切り離してジュブナイルものとして見ると、幼年期独特の危うさ、残酷さ、「子供のときからヤバいヤツはヤバい」という身も蓋も無さが素晴らしく表現された傑作だと思う。
(パンフレット等で、監督は子供たちについて、「善悪が未分化な存在」として描いた旨を説明しているが、本音かなぁと疑ってしまった。)
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