まあ豪華だこと。オールスター勢ぞろいで、韓国ドラマや映画が好きな人にとっては、とにかく楽しい時間となるだろう。
特にソガンジュンとウォンジナの存在は大きい。ソガンジュンのラジオDJ姿は「天気がよければ会いにゆきます」のときと重なるし、ウォンジナの契約社員の悲哀は「僕を溶かしてくれ」のときと重なる。
イドンウクの不器用な姿も「トッケビ」を思い出すし、見る人それぞれが余計なことを考えられる、そんな楽しみも含んだ作品といえる。
なぞにクォンサンウが一番訳分からんカメオ出演してて、見終わってからふと思い出すとおもしろい。
自殺するつもりでホテルに行き、少女時代ユナと付き合える人生とか、一番夢があるのでは。半地下のボロアパートを解約しても、ユナがいればほかに何もいらないだろう。
作品の大筋自体は、どこか見たことのあるもので、30代以上の人なら「韓国版ラクアクチュアリー」という言葉が皆頭をよぎったはず。「韓国版ニューイヤーズ・イブ」ともいえる。
一見バラバラに見えても、それぞれが相関図のように関係していなければいけないフォーマットなので、できすぎな繋がりが生まれがちなのはご愛嬌。
ロマンチックさは、ニューヨークやパリでなくても、ソウルでも何の不足もなく描けるという時代に入ったんだな。そう言った意味では東京、日本は違った位置にいっているなと、俯瞰的に感じることができる。