このレビューはネタバレを含みます
久々の映画館での邦画。
CMで予告を見て鑑賞。
ミステリー寄りなのかと観ていたが、確かにそうなのだけれども謎が解けた後の方が後味が悪く考えさせられる内容だった。
他の人生を生きたい、それも自分ではどうにもできない生まれた家や親によってもたらされた苦痛が原因、それ程までに辛いことを経験したことはないけれど、いっそ逃げ出してしまいたい、もしあの時違う選択をしていたら今頃…と思うことは無いわけではない。
名前という、ある意味その人を他の人と区別するためだけの表記を変えることで、その人自身も生まれ変われるのではないかということを考えると、名前はとても重要であり、その概念をみんなが持っているからこそ名前を聞くと安心して受け入れてしまうのだと思う。
世の中にはいくつもの名前を操りながら生きている人がたくさんいる。
私も仕事では旧姓を使っているが、なんとなくプライベートの時とは違う感覚がある。
その時はあまり考えなかったが、それまでの人生を終わらせたくなかったこともあり仕事では旧姓を選んだのかもしれない。
映画のようにいきなり名前を入れ替えなくとも、自分の色んな面を名前で切り替えられるというのはとても便利で実は日常に溶け込んでいることかもしれない。