メランクさん

香川1区のメランクさんのレビュー・感想・評価

香川1区(2021年製作の映画)
5.0
はぁ〜もうあの総選挙からちょうど2年経ってたか。
選挙前から公開が決定してて選挙結果ももちろん知ってたから楽しみにしてたけど、
ずいぶん見るの遅くなってしまいました。

けっこう話題の中心となるのは「維新問題」で、
たしかにあそこでお願いしちゃうとこが小川さんなんだよな。
あれさえなけりゃもう少し楽に選挙戦を戦えたのに、
あれがあったことで本人が苦しみ、映画が面白くなってしまってる。

平井さんも週刊誌で恫喝が問題視されても、
監督の取材をちゃんと受け入れる余裕を見せるんだが、
結局、選挙戦に入ってくと映画をあからさまに敵視し、
余裕がなくなってきて街頭演説でも声を荒げ、
支援者が撮影を妨害しようとするのがしっかりカメラに収まってしまう。

ふと思ったのだが、想田監督の「選挙」は被写体が自民党から立候補してるのに自民党からクレームや脅迫があり、
今作は対抗する側をメインとしててもやっぱり自民党サイドからだけ妨害があり、
結局、自民党って選挙活動を撮されたくないことは一貫してて、
それだけ密室でやりたがってるってことなんだよね。

これは平井陣営のパーティー券をめぐる疑惑も、
岸田が来たときの集会からの締め出しも、
期日前投票所の隣でチェックしてることも一貫してて、
とにかく頭を押さえて密室を作り、
そこでシコシコ票を稼いでいく。
本当に悪しき選挙のあり方が滲み出ている。

前作を見てれば同様にぐっとくる出陣式と、
そして最後の開票速報の歓喜。
やっぱ泣きましたよね。
わかりやすく勧善懲悪で、
小川さんが愛されて家族が素敵でってのが見える。

残念ながら小川さんは特異なんだよー。
私が去年まで住んでた選挙区も官僚上がりで小川さんにそっくりの民主系候補者がおり、
個人的な繋がりもあって応援はしてて
同じ総選挙でついに初の比例復活当選したけど、
魅力という点では本当に差があったからな。

ただ、政権だの政治的な動きとは別にして、
やっぱり選挙戦の楽しさ、感動があるんだよなー
と改めて考えた作品でした。

立憲とか本当に終わってるけど、小川さんは応援してます。