自身の心のよりどころさがす
これがこの映画を観た私の解釈
特に苦しい時、辛い時、
ヒトは心のよりどころ無しには生きられない
家族、友人、恋人、恩師、宗教...
ヒトによってよりどころは異なるが、何も無しでは生きられない
しかし、よりどころがあれば絶望の淵からでも這い上がることができる
以下ネタバレ注意です。
絶望から死を選択するヒトでさえ、リセットが最後のよりどころである
もっとマシな人生があったはずと、この映画では課金して有料コンテンツを選択し、人生をリセットする
冒頭のクチャクチャ音を立てて食べる父に、顎壊れてるんか?とツッコミを入れる娘
なおもわざとクチャクチャと口を鳴らす父を見て、思わず吹き出す娘
この一連のやり取りで父子の仲の良さがわかる
殺人犯が田舎の隠れ家で多量のプレモルが、蹴って倒れたクーラーボックスから転がり出る
このシーンから、殺人犯のよりどころが、殺人行為に、娘の父という仲間との絆が加わったことがわかる
そして、ラストシーン
ピンポン玉がネットのあっちとこっちを交互に行き交う
ダークサイドとライトサイドを行き交うように
娘はおそらく母の死後から、ずっとうっすら感じていたはず
母の死の原因に父が関わっていることを
妻の介護に苦労する夫、要介護状態で生きることの辛さを吐露する妻、
このやりとりのシーンで娘の存在は描かれないが、狭い家に同居する娘は、当然にこのやり取りをわかっているはずだ
父の心がダークサイドとライトサイドを行き交う様が描かれていた
ラストシーンで、娘が探していたのは...と気付くも、やはり娘は唯一のよりどころである父が好きである
今度は娘がクチャクチャと口を鳴らして、父との掛け合いを再現する
しかし、娘は警察へ通報してライトサイドに留まった
よりよく生きるという、セルフリーダーシップをよりどころに選んだ
これは成熟した人間が無し得る選択
娘の心もまたダークサイドとライトサイドを行き交っていたのだろう
以上、良い映画体験だった❗️
ミニシアター系の映画の良さってありますねー