Harumi

さがすのHarumiのレビュー・感想・評価

さがす(2022年製作の映画)
4.0
Netflixっておすすめ動画の一部を少しだけ流すじゃないですか。そこで娘が失踪した父親を捜す話なんだなというのがわかり、勝手にヒューマンストーリーだと思って軽い気持ちで見始めたのですが、思ってたのと全然違いました。気軽に見始めていい作品じゃなかったです。かなり重い話ですし、グロテスクな場面もあるので、元気な時に見ることをおすすめします。

実際の事件をいくつかミックスした内容になっていて、当時のニュースを見ていた方ならピンとくると思います。とにかくキャストがよくて、メイン3人のほか、脇を固める役者陣も素晴らしく、息を飲む演技力でした。
娘役の伊東蒼はくどくなくて、自然体の中学生らしさが出ていてよかった。清水尋也の存在感はすごいですね。あの雰囲気、立っているだけでゾクッとします。森山未來や永山瑛太を彷彿させるものがありました。佐藤二朗はいわずもがな。コメディなイメージが強いですが、シリアスな演技ももっと見たくなりました。

病気でどんどん身体の自由がきかなくなっていく奥さんのツイートを見て、以前読んだ「安楽死を遂げるまで」を思い出しました。もしそれが認められる国だったら、作中に出てくるような悲劇は起こらなかったのかもしれませんが、結局はそれもお金がないと選択できない道…。
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