Harumi

パラサイト 半地下の家族のHarumiのレビュー・感想・評価

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)
4.5
韓国の住宅事情、貧富の差、高齢者の貧困率等…、この作品がきっかけになり、色々と勉強になりました。
作中には出てきませんが、少子化の加速度、年金問題なども、日本と比べてかなり深刻だということがわかりました。

「貧困層」の代名詞である「半地下の家」ですが、ソウルでは家賃が高騰し、映画に出てくるような物件に住むのも難しくなっているようです。
また、韓国では若者の雇用を促すため、50代で退職を迫られることも多く、その後は仕方なく自営業に手を出す人が多いようです。映画のお父さんも台湾カステラの事業を始めてその後失敗しています。韓国では中小企業が少ないので、余裕のある生活を送るには猛勉強して一流大学に入り一流企業に就職するか、起業して成功するかの2択になるようですね。

作中に出てくる「匂いへの嫌悪」の描写が印象的でした。
パク社長と奥さんのことを「いい人たち」と言っていたにも関わらず、上流階級の世界に触れるたび、自分たちとの格差を見せつけられるストレスがいつの間にか溜まって、最後はああいう形で表れたのだなぁと。
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