ガリ

ロスト・ドーターのガリのレビュー・感想・評価

ロスト・ドーター(2021年製作の映画)
3.0

産んだら母か。
母は女か?母は天使ではない事は確か。

子育て中、子育てしてきた女性に観てほしい作品。でも、娘って所は重要かな。


やはり主演が『女王陛下のお気に入り』のあのパンチの効いた女王陛下なら観たいですよね。。

小さな島にバカンスに訪れた気のいいおばちゃん。人当たりも良いし、人生一区切りついての一人旅なんかな?と思ってしまう。
観光客はほぼ居なく、ビーチは独り占め状態。読書やビーチで過ごす事をたのしんでいた、、
しかし大家族がビーチを占領した。それにはおばさんも不服そうだった。
しかし、子育てママやチビちゃん達に自然と目が離せなくなっていく。

大家族達は子供連れでビーチあるあるくらいのトラブルを起こし、徐々におばさんとの距離は近くなる。

ギスギスする女と女の探り合い。

子供にうんざりしているママを見て
おばさんは自分が子育てをしている時に
引き戻されたかのように、思い出が重なる。

かわいいわが子。目に入れても痛くないわが子。でもうるさい、うざい、さわらないで!放っておいて!あなた達が大好きだからママに近づかないで!嫌われたくないから、、
夫とのつまらないセックスに、身の入らない仕事。かわいいわが子。

そんな昔を思いながら大家族を見守るおばさんの心根はいかようか?

結局、女から母親になり、母親より女を選んだ母親というものは、一生足かせをはめられて生きなければならないのかもしれない。。。

演技は素晴らしかったし、絶妙な人間関係もよかったのですが、なにか心に突き刺さってくるなにかがほしかった。
おばさんの秘めた猟奇生を発揮しないまま終わった事は残念です。

女、母親という生き物は酷な生き物ですよ。。。
むごいまでの母親という女のお話し。

母と娘。女と娘。女と女。母と母。
1番痛みがわかる者が1番痛みをあたえるもの。

観たあとにおばさんの行動一つ一つの心理を考えてしまう。
ガリ

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