むーちん

パワー・オブ・ザ・ドッグのむーちんのネタバレレビュー・内容・結末

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

カンバーバッチは好きな役者だけど、正直シャーロック以降あんまり良い役に恵まれない印象だったので、この役とても良かった。
「マッチョイズムの幻想性を描いた映画」という触れ込みを見て、最初からお兄ちゃん実はゲイなのかなぁと思って見てたから凄い切なかったけど、繊細でさり気ない演技が多いので前知識無しで何も考えずに見てたら見逃してたかも。そのくらい良かった、カンバーバッチ。
『ブロークバック・マウンテン』しかり、カウボーイとゲイって親和性高いのかも。男社会だし。
CGも多分に使ってはいると思うけど、ニュージーランドの自然が雄大すぎてズルい。ピーター・ジャクソンの『さまよう魂たち』は町並みが全然アメリカに見えずに苦笑だったけど、これはちゃんとアメリカにも見える。
あとジェシー・プレモンス、良い。善人にも悪人にもバカにも切れ者にもハマる。この人とキルスティン・ダンストには末永く幸せで居て欲しい。
コディ・スミット・マクフィーも、子役の印象しかなかったから、ホモの純情を弄んで殺す悪い美少年ぶりに心底ゾッとした。
結末がちょっと呆気ない気もしたけど、どこに行き着くのか全然読めずに終始緊張感が漂う映画なので割と2時間あっという間だった。これを果たしてLGBTQ映画という文脈で語るのが正解かどうかは分からないけど、少なくとも、間違いなく傑作サスペンスではある。


P.S.
どうやらコディ・スミット・マクフィーとエイサ・バターフィールドがごっちゃになってたみたいなので直した。もう覚えた。
むーちん

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