叡福寺清子

モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーンの叡福寺清子のネタバレレビュー・内容・結末

3.2

このレビューはネタバレを含みます

予告から感じ取れたバイオレンスは一体どこに行ったの、とあたくれた三遊亭呼延灼です.こんばんわ.

朱に染まった満月の夜,精神病棟の厳重警戒区域に収容されていた女性が,人の体を自由に操作できる能力を獲得しました.その女性の背景や能力獲得の経緯などは一切語らず,病院を脱走した女性の行動に焦点を当てたのが本作.
当方といたしましては,能力開花で無軌道行動しーの,敵意を向ける相手をどんどん殺戮しーの,ラストは長距離からの狙撃で死にーのを期待しました.が、実際は会う人会う人が,風体はともかく良い人ばかりで,どんどん優しい眼になっていく女性の様子に嘆息するしかございませんでした.なんと言ってもキルカウントがゼロなんですよ.冒頭のナースはちょっと微妙ですけど,警察の動きからすれば,恐らく亡くなってはいないでしょう.
嘆息と言えば,ストリップ劇場が何度も登場したにもかかわらずノーオッパイだったのも許しがたい蛮行ございました.そりゃため息の一つや二つは出ますって.で,ふと思い出したのが,一頃流行ったスタイリッシュアクションという言葉です.『イーオン・フラックス』とか『ウルトラバイオレット』みたいなヤツですね.私が1ミリも支持していませんが,あれを現代に合わせて,再構築したのが本作と言えば,ご理解いただけますでしょうか.

なお,女性を助けたDJさんが「続編でな!」って別れの挨拶をしておられましたが,その続編.あったりするんでしょうかねぇ.今度は沢山人が死ぬと良いんですけどね.