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土を喰らう十二ヵ月のものレビュー・感想・評価

土を喰らう十二ヵ月(2022年製作の映画)
4.0
松たか子さん演じる編集者と沢田研二さんがお茶を飲むシーンで、お茶請けを頬張る松さんに沢田研二さんが『これもどうぞ』って自分のを差し出すところ、大人の(余裕からくる)色気、エロティックさを感じて、ため息が出てしまった。

煩雑な都会生活からしたら、たまにの田舎生活は天空の夢のような世界なのだろうな。真知子さんは異世界めいた田舎の数日の生活を、子どもみたいに楽しんで居たのだろうかな、と私は思いました。

ツトムさんは真知子さんを大切に思ったからこそ、終ゆく自分の身の介護とか、自給自足の山暮らしの面倒を引き受けさせたくなかったのかな、でも真知子さんも、もしツトムさんが本気で『来て欲しい』と言っていたら、覚悟を持って山を登って来たかも…?と、色々妄想を巡らしながら楽しめた映画でした。

大人の恋愛って、若い時のように、何も持たずに生身でぶつかれないもどかしさがある。。でも、冬のかぶや大根のようにじんわりとした甘さや、早春の木の芽のようにほろ苦い想い、色んなものを噛み締めるような、複雑な味わい、面白さもあるのではないかな。
と、大人なら何かしら響くものがある映画ではないかな、良かったですよ。
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