アカデミー脚本賞を受賞したケネスブラナーの自伝映画。北アイルランドのベルファストで暮らす一つの家族の話。
思ってたよりはマシな映画でした。とりあえず演技はみんな良かったです。でも今作は色々中途半端な作りでした。映像は悪くないけど、人物の配置や撮り方がかなり不自然で、どちらかと言うと映画ではなくて舞台感が強かったです。楽曲に頼っているシーンも多々あったし、舞台出身ならではのケネスブラナーの悪いところがはっきり出ているように見えました。ただそれ以上に今作の評価を一番下げたのは尺の短さです。フェリーニ、タルコフスキー、ホドロフスキー、ホウシャオシェンなどに比べると、今作は短尺な上にまとまり過ぎていました。良くも悪くも美化されまくった自伝映画になっているので、これだったら2時間以上の尺にして、色々なエピソードを詰め込んだ方がまだ良かった気がします。
ベルファストと同じ年のアカデミー賞絡みの作品で、かつ自伝映画なのがThe Hand of Godですが、あちらの方が今作よりも遥かに素晴らしいです。
